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LTR通信
2022年10月28日 [LTR通信]

【えるカフェ】マインドフルネスのススメ(連載第7回)

※こちらの記事は「LTR通信2022秋冬号」に掲載中です。

▶連載第1回〜第6回もあわせてお楽しみください。
マインドフルネスのススメ(連載第1回)
マインドフルネスのススメ(連載第2回)
マインドフルネスのススメ(連載第3回)
マインドフルネスのススメ(連載第4回)
マインドフルネスのススメ(連載第5回)
マインドフルネスのススメ(連載第6回)



たまには法律以外の文章も書きたいよねと気軽に始めたこの連載なのですが、いや、でも、これ、本当に読んでいる方っていらっしゃるのかしら?と時々不安になったりします。そういうときは「犀(サイ)の角(ツノ)のようにただ独り歩め」というお釈迦さまの言葉を思い出し、きっとこれをきっかけにマインドフルネスや瞑想に興味を持たれる方もいると信じて筆を進めています。

そういうことで、オススメするだけオススメしておいて、注意点を記載しないのはよろしくないので、ちょっと真面目に「禅病」とか「魔境」についてお話をします。

「禅病」は、瞑想を続けたときに表れることがある症状です。幻聴や幻覚、妄想が表れたり、まれに鬱や自律神経失調症のような症状を呈することもあります。「魔境」は、「禅病」とほぼ同義で用いられることもあるようですが、瞑想により意識が拡張し、自我が肥大化した状態というニュアンスも含まれます。

つまり簡単に言ってしまうと、カミサマとかホトケサマとか、何らかのビジョンを見たり体験したりして、ああ自分は悟った云々と勘違いして、勘違いから抜け出せなくなってしまった状態です。



それでは「禅病」や「魔境」に対して、どのように対処すればいいのでしょうか。瞑想は、深く精神に作用する作業ですから、続けていれば何らかの効果が出るのが当たり前です。このことを前提として、根本的な心構えをお伝えします。

マインドフルネスは、南伝仏教のヴィパッサナー瞑想にルーツを求められ、仏教の伝統では「この世の中の一切はすべて空である」と教えられます。あらゆるものに実体がないのです。だから瞑想で得られる体験にも実体がありません。




瞑想中、または瞑想の結果、どんなに素晴らしい体験をしても、逆にどんなに辛い体験をしたとしても、そのように脳内で微弱電流が発生してシナプスをつないだ、それだけです。あなたが勝手に見た幻に過ぎず、そこに意味など何もありません。そういうわけで、禅の伝統では昔から「仏に会ったら、仏を殺せ」と言われています。

もちろん、連載の初めの方でお伝えしたとおり、絶対に無理はしないというところも大切です。身体や精神に異変を感じ、ヤバイかもと思ったら思う存分休んでください。しばらくやめてしまうのも一つの手です。ちょっとくらいサボったって、あなたの価値は下がりません。

その上で、マインドフルネスを行うときは、良い効果が得られたとしても、得られなかったとしても、一喜一憂せず執着しないということが心構えとなるでしょう。(弁護士 竹中 一真)

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