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LTR通信
2021年12月12日 [LTR通信]

【ハマ街ビト】阿蘇工業株式会社

横浜には、独自のサービスや技術などの強みを生かした魅力的な企業が多く存在しています。ここでは、LTRとも関わり合いの深い企業や、新たな事業展開で注目の企業を取り上げ、働く人にスポットを当てたインタビュー記事をお届けします。



電車の手すりや水道の蛇口、スプーンやフォークなどが製品化される前、最後に行われるのが「研磨加工の鏡面仕上げ」です。1969年に横浜で設立し、「バフ研磨」「樹脂成形」を軸に事業を展開している阿蘇工業株式会社。2021年8月1日に代表取締役に就任した今津 太郎(いまづ・たろう)さんに、自社の強みや今後の夢などについてお聞きしました。

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阿蘇工業株式会社 代表取締役 今津 太郎さん



工場に一歩入ると、そこには多種多様の製品や小さな部品が勢揃い。これらが研磨加工の技術によって、さらに美しく進化してゆきます。

――本当にいろいろなものがありますね。こういった工場に入るのは初めてなので、驚きました。
【今津】そうですね。今受注している製品は他にもありますが、大型で運び出せないものについては機械を持ち込み、出張作業で行います。逆に個人のお客さまから、小さな製品を1個単位でお預かりすることもありますよ。

――えっ、1個からでも注文が可能なんですか?
【今津】はい。ここ数年、「テクニカルショウヨコハマ」やワークショップなどに出展したことで、個人のお客さまも増えてきました。基本的に、オーダーはすべて請ける形です。「個人、法人を問わず、1個から量産まで」というのは、弊社の特長かもしれません。

――プロの職人さんが対応してくれると知ったら、「ぜひ、お願いしたい!」と依頼する方は多い気がします。
【今津】そうであれば、うれしいですね。個人も法人も、お客さまであることは同じなので、一つずつしっかりと対応することを心がけています。

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研磨の前と後ではこんなに違いが!


――あらゆるお客さまのニーズに応える姿勢は、 大きな“武器”になりそうですね。他に、会社の強みにしていることはありますか?
【今津】先ほどもお伝えした「個人も法人も請ける」という点です。私たちの仕事のほとんどは、製品完成に至るまでの“最終工程部分”に当たります。たとえば製作開始からスケジュールが遅れている場合、精密加工など機械にセットしてから加工時間が決まっている工程では、調整が難しくなります。でも、弊社はハンドワークで行うので、職人の手と専用の機械があれば、何とか最低必要数だけでも納期に間に合わせることが可能なんです。

――まさに、頼られる存在ですね!
【今津】この業界は、1人の職人さんでやっているところも多いので、年齢的なことで引退したり、1人で請け負えない量のため、弊社に相談がくるケースもあります。組織でやっているメリットを生かしていたら、自然と今の形になっていた感じです。


今年(2021年)8月に代表取締役に就任した今津さん。2代目の代表であったお父さまは、今津さんが入社して5年目に亡くなったそうです。そんなお父さまの想いを受け継ぎ、従業員約60名(横浜工場、群馬・館林工場、福岡・飯塚工場)の代表として、日頃からどんなことを心がけているのでしょうか。

――社長として従業員の方と接する中で、意識していることはありますか?
【今津】「現場の声を聞くこと」は大事だと思っています。仕事を請ける際も一度持ち帰り、「現場と相談し正式に受注する」が基本です。

――館林や飯塚の工場とは距離があるので、大変な面もありそうですね。
【今津】逆にコロナ禍でリモート体制が定着したので、話をする機会は増えたかもしれません。もちろん、実際に足を運ばないと分からないことも多いので、定期的に訪問するようにしています。実はこれまで、社長が飯塚工場を訪れる機会は少なかったので、それを聞いて申し訳なく思ったのと同時に、すぐに変えてゆかなければ……と!

――その後、変化はありましたか?
【今津】従業員へ順番にヒアリングをしたところ、いくつか問題点が見えてきたんです。「社長として、最初の仕事はコレだ」と思ったので、すぐに改善策を提案しました。しばらくすると、「社内の雰囲気が明るくなった」という声があり、ホッとしましたね。 父の時代はワンマン経営的な部分もあり、それが根付いてしまったと思うんです。電車にたとえるとすれば「機関車型」で先頭車両が引っ張ってゆく感じでしたが、私は全車両にモーターが付く「新幹線型」を目指したい! 一方的に私が引っ張るのではなく、仕事が楽しいと感じられる環境を作りながら、一緒に進み成長してゆきたいと思っています。

――最後に、今後の夢をお聞かせいただけますか?
【今津】阿蘇工業のことを、もっと多くの方に知ってもらいたいですね。さらに大きな夢としては、研磨加工という枠にとらわれず、新たな展開ができたらいいなと思っています。まだ漠然としていますが、他の製造業とタッグを組み、それぞれの得意分野で何かできたら面白そうだなと! 「磨きや加工の技術と発想で、新製品の開発をする」そんな夢に向かって、今後もお客さまのニーズに合わせたモノづくりに取り組みたいと思っています。

阿蘇工業株式会社
住所/神奈川県横浜市泉区岡津町2259
電話/045-811-0278  FAX/045-812-5907 
営業時間 : 平日8:00〜16:45
ホームページ/https://www.aso-kk.co.jp/

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(取材・文/小林 真由美)

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