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2019年06月19日

【経営者の皆さま向けお役立ち情報】事業を子どもに継がせたい

LTRでは、本ブログを通して経営者の皆さまのお役に立てる情報を定期的に発信していきます。

今回は「事業を子どもに継がせたい」をテーマにした事例の紹介をします。

<H社の概要>

従業員が25人の零細企業で、細かな工業部品を製造。62歳の社長はまだ健在だが、将来のことを考え、そろそろ34歳の一人息子に事業を承継したいと思っている。ただ、息子は部品工場とは全く異なるIT関係の会社で働いており、社長も息子にまだ跡継ぎのことを何も話していない。こうした状況で、どのようなアクションプロセスを踏んでいけば成功に至るのか。


<解決のポイント>

仮に社長が何の対策をしていなかったとしても、会社を継承できる可能性があります。最後は、相続によって株式を長男に移転することができるからです。しかし、それでは関係者は混乱に巻き込まれ、さまざまなトラブルも発生してしまうはず。スムーズで有効な流れをつくることが肝心ですね。

(1)後継者候補の意思を問う
まずは「どうするか?」を問うことからスタートです。ボールを後継者にしたい長男に投げます。ここで避けるべきは、「事業継承を強制すること」です。無理強いは、不幸にしか結びつきません。後継者となる人には「自分の意思で継いだ」「自分が選択した」と感じるようになってもらいたいですね。

このとき、同時に会社の情報を教えてあげることも大切です。後継者候補なのに自分の会社の数字などが見えていないと困りますよね。承継の可否を判断するのは、会社の実態を知ったうえでないと厳しいでしょう。

(2)事業計画を立てさせてトップの視点をもたせる
長男が後継者になると決めたとすれば、まず会社の事業計画を立案させましょう。最初はうまくいかないのが当然ですが、経営をトップの視点で見ることが大切なのではないでしょうか。「どうやったら会社全体が上手くいくか」を考えさせる機会を提供するわけです。

先代社長は、あれこれ教えようとするかもしれません。後継者を思ってこそなのでしょうが、実際はあまり効果がない場合のほうが多いと思われます。受け身の姿勢に学習効果はほとんどないからです。独力で事業計画を考えれば、外部環境を意識するでしょうし、社内の課題に向き合うはずです。

(3)事業継承計画を立て、トップ交代の道筋をたてる
後継者がやっていけそうな様子が見えたところで「事業継承計画」も立てましょう。株式の承継や肩書などの形式を実態に合わせていく作業です。株式の継承計画を立てるには資金や税金の話も絡み、相続全体のことも考慮する必要があります。弁護士や司法書士、税理士といった法律家の確認も得ながらプランを練るのが確実です。

株式の承継と一緒に後継者の社内における肩書や立場の変化もスケジュールも立案します。「3年後に専務になって、5年後に社長に就任させる」といった流れですね。税金の対策などは時間的猶予があればあるほど有利に進められますから、この事業承継計画は早めにつくりたいところです。
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