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近況報告
2022年02月25日 [近況報告]

コロナ禍で変わったお茶事情とは?

こんにちは。不動産鑑定士の鈴木 泰三です。新型コロナが日本で蔓延してから、早くも2年が経ちました。さまざまな業種や価値観、文化などにも広く影響を及ぼした中、茶道文化にも例外なく大きな影響がありました。私自身、現在、裏千家茶道の団体に所属しているということもあるので、今回は、最近のお茶事情について書かせていただこうと思います。



これまでは新年には初茶会があり、そのほか地域ごとに行われるものなど、毎年同じ時期に当たり前のようにお茶会が開催されていました。しかし、この2年の間には中止が相次ぎ、当たり前のことが当たり前でならない日々に・・・。今は、お茶会もタイミングを見計らい、人数を縮小しながら開催しています。

このコロナ禍で茶道に影響を及ぼしたことの一つが、「お茶の回し飲みがなくなったこと」でしょうか。濃茶の席では、3〜5名程度で飲み回す(飲んだら口元を小茶巾で拭きます)のが通常です。しかし現在はそれがなくなり、各服点(かくふくだて/一人一服で飲む)が当たり前になってきました。



この各服点は、100年ほど前にスペイン風邪が流行していたとき、当時の御家元が始められたと言われています。時代が巡っていることを実感させられますが、その後に飲み回しが再開されたことを考えると、コロナもいずれ収束し、元の正常な時代がやってくるのだと勇気づけられる気がします。

ただ、近年の衛生観念を考えると、飲み回しをすること自体に抵抗がある方もいらっしゃると思いますので、濃茶に関しては、各服点が定着していくのかもしれませんね。また、その他の茶道に関するコロナ対策としては、お茶碗を一碗ごとに熱湯消毒したり、お菓子の出し方が変わったこともあげられます。

通常は、お菓子を銘々皿や菓子器などに入れてお客さまにお出ししますが、最近はプラスチックのケースに入れたままでお出しすることが多くなりました。なるべくお菓子に触れない、食べてもいいし持ち帰ってもいいというような「選択があること」が重要なようです。



そして何よりも、お茶会で正座をする機会が減ったように感じます。大寄せの茶会などで正座をするのは当たり前のことですが、お茶席では畳に手をついて御辞儀をするので、席の入れ替えごとに畳を消毒することなどを考えると、かなりの手間となるのです。最近は、お点前も点茶盤(立礼)を使い、お客さまも椅子席が多くなりました。

映画のタイトルにもなった「日々是好日」(にちにちこれこうじつ)。これは禅の言葉ですが、お茶席の掛け軸でよく目にします。「一日一日をありのままに生きる」―――毎年当たり前のようにお茶会を開催できていたことが、実に幸せなことだったなぁと感謝する日々です。私自身はまず、本業である不動産鑑定士、建築士としての日々を精一杯、ありのままに生きることから始めたいと思います。

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