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お役立ち情報
2022年07月26日 [お役立ち情報]

中小企業の強み「現場改善で組織に大きな変化が!」(パート1)

こんにちは。中小企業診断士の西端です。私は、毎日さまざまな業種の企業を訪問しています。その多くは、従業員が100名以内の中小企業です。大手企業と比較すると、経営資源や事業規模などあらゆる違いがありますが、もちろん中小企業にも多くの強みがあります。そこで今回はそんな強みを生かし、日々成長している企業の事例をご紹介します。ぜひ、ご覧ください。

※秘密保持の関係上、地域や業種などお客様情報の一部を変更させて頂いております。




さっそくですが、皆さんは「中小企業の強み」と聞いて、どんなことを思い浮かべますか?たとえば「従業員の数」。働く人数が少ない=(イコール)「弱み」と思われがちですが、考えた方を変えれば「距離感が近い」ということにもり、強みにもつながります。

おそらく大きな組織では、社長や上司と話す機会が無いというケースもあるかもしれません。しかし中小企業では、従業員同士がコミュニケーションを図る機会も多く、短い期間で「良い関係を築きやすい」「信頼関係が生まれやすい」といった特徴もあるのです。

そして、その良い関係を保ち続けていると、次第に組織は大きなパワーを発揮します。実際に私の訪問先でも、ある取り組みをきっかけに社内が大きく変化したことがありました。

では、いったいどんなことが起きたのか? さっそく私が現場で見たことや、感じたことをお話ししたいと思います。



2代目社長が奮闘中のB社(北関東エリア)は、製造業で従業員は40名程。半年ほど前より、私のクライアントとなりました。最初の訪問時のある出来事を、私は今でも印象深く覚えています。それは製造部の部長に案内され、工場内で作業の様子を見学していたときのこと。現場で働くメンバーの1人が、何かを探しているようなのです。

部長が別のメンバーと話しをしていたこともあり、私は思わず彼に「どうされましたか?」と声をかけました。すると、「いやっ・・・購入したはずの部品が1個見当たらなくて。あっ、でも大丈夫です。予備がありますから」と言い、彼は即座に別の場所へ。元いた場所に目をやると、そこには大きなプラスチックのケースがあり、中を除くと大きさや形状が異なる部品が大量に入っていました。

工場の見学に入る前、社長からは『最近、製造部全体のコミュニケーションがうまくいっていないと感じる。まずは、現場の様子を見てほしい』と話しがありました。私はそのことを視野に入れ、引き続き工場の中をまわっていきました。



しばらくすると、今度はある棚の前で大きな箱を上げたり下げたり、忙しそうに動いている男性がいました。部長に状況を聞いてみると、「何をしているかはわかりませんが、まぁ、彼はちょっと要領が悪いんですよ(笑)」。という回答。そんな現場の様子から、私は「状況は、思った以上に深刻かも知れないな・・・」と感じました。

そこで翌週、さっそく製造部長と製造部の課長2名、私の4名でミーティングを開催。各々が課題と感じていることなどを、フリーで話す場としました。まず製造部長から、「現場で今、気になっていることは?」と、課長への問いかけからスタート!

すると、A課長が少し神妙な面持ちで話し始めました。「実はここ最近、ずっと気になっていることがあるんです。とにかく今、工場内で物の整理が出来ていない。とりあえず、棚に物が収まっているという状態なので、使おうと思った物がすぐに見つからないんです。メンバーには整理整頓をするように促しましたが、忙しく後回しになっているようで・・・。まずは、私が率先してやるべきかと思っていました」。

その言葉を受け、今度はB課長がこんな発言を! 「えっ? Aさんもそう思っていたんですね。実は私もなんです。皆、現状を理解しているとは思うんですが、自分たちの仕事をこなすのに精一杯なんでしょうね。こうなれば、誰でもできることは気付いて余裕がある人がやる。Aさん、私たちで現場を変えていきませんか?

こうして、A課長とB課長が中心となり「現場改善プロジェクト」が発足されました。いったい、どんなことから始めたのか? その詳しい内容は、次回のコラムでお話ししたいと思います。お楽しみに!

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