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お役立ち情報
2022年06月20日 [お役立ち情報]

「知的財産に関する専門家『弁理士』とは?」(パート1)

こんにちは。弁理士の海田 浩明(かいた・ひろあき)です。LTRに所属して約15年が経過しましたが、最近は弁護士や司法書士などのメンバーと連携し、お客さまのサポートをする機会が増えるようになりました。

そんな中、お客さまによく言われるのは「弁理士の方に初めて会いました!」「弁理士さんには、どんなことをお願いできるんですか?」などの言葉です。確かに士業の中でも、他の弁護士や税理士と違い、弁理士はあまり馴染みがないかもしれませんね。

そこで今回のコラムでは、改めて弁理士の仕事や、「知的財産」の基本的な内容をお話しさせていただきます。ぜひ、ご覧ください。





弁理士とは、分かりやすく言うと「知的財産のスペシャリスト」ということになります。人間の知的活動により生み出されたアイデア、創作物などには、財産的な価値を持つものがあり、それらを総称して「知的財産」と呼びます。

これらの知的財産が、第三者に奪われないよう権利化し、そのサポートをするのが弁理士の仕事です。具体的な業務として、特許庁への申請書類の作成や手続きの代行のほか、申請に際しての案件調査、申請後のフォローなどもおこないます。

ちなみに、弁理士法(弁理士の精度を定めた法律)の第1条(弁理士の使命)では、「知的財産に関する専門家として、知的財産権の適正な保護及び利用の促進その他の知的財産に係る制度の適正な運用に寄与し、もって経済及び産業の発展に資することを使命とする」と記載されています。




「知的財産」が勝手に使われないために「知的財産権」があり、主なものとして、特許権や実用新案権、意匠権、商標権などが挙げられます。では、それぞれの詳細をみていきましょう。

◆特許について・・・画期的な発明をした発明者に対して、その発明を公開する代わりに、一定期間、その発明を独占的に実施できる権利(特許権)を国が与えるものです。特許権は、発明者が発明の内容を特許明細書と呼ばれる書類にまとめて特許庁に出願し、特許庁審査官の審査等を経て、特許庁が「特許を与えても良い」と判断したものについて、登録料を納付することで発生します。
また、特許権は永久的に認められるものではなく、その権利期間は特許出願の日から20年に限られています。この20年を経過すると、特許発明は誰でも実施できるもの(自由技術)になります。さらに、特許料の納付をしなければ、納付した年度までで特許権は消滅します。

◆意匠について・・・意匠とは、「物品(物品の部分を含む。)の形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合であって視覚を通じて美感を起こさせるもの」と定義されています。つまり、物品の美的な外観のことです。意匠は物品の美的な「外観」であり、容易に目につくことから、目を引くデザインは消費される可能性が高くなります。
その一方で、ヒット商品には常に模倣品が出回ることが起きますが、容易に目につく意匠は真似をすることが容易でもあるわけです。そこで、デザイン性のある商品を開発した場合には、意匠権を取得することで意匠法による保護を図ることが重要になってきます。

◆実用新案について・・・我が国の実用新案制度は、保護の対象が「物品の形状、構造又は組合せに係る考案」に限られる点で特許制度での保護の対象と異なる(例えば、方法は実用新案登録の対象とはなりません)ものの、その目的とするところは特許制度と同様です。実用新案の出願があったときは、その実用新案の出願が必要事項の不記載などにより無効にされた場合を除き、実用新案権の設定の登録がなされます。
つまり、登録の有効性を確認することなく、実用新案権という知的財産権が与えられるわけです。そこで、我が国では、小発明や発明に至らない考案、ライフサイクルの短い技術の保護を得るために、実用新案制度が利用されています。

◆商標について・・・商標とは、事業者が、自社の取り扱う商品・サービスを他社のものと区別するために使用するマーク(識別標識)のことです。一般消費者は、商品を購入したりサービスを利用したりするときに、企業のマークや商品・サービスのネーミングである「商標」を一つの目印として選んでいます。
また、事業者にとっては、営業努力によって商品やサービスに対する消費者の信用を積み重ねることにより、商標にブランドイメージがついていきます。これにより、事業者は、自社の商品やサービスが他社の商品等と間違われないようにアピールすることができます。このような、商品やサービスに付ける「マーク」や「ネーミング」を知的財産として守るのが商標権です。



企業の規模が大きい場合、社内には「知的財産部」や「特許部」といった、自社の知的財産を適切に保護したり、管理をする部署があります。私のような弁理士は、「知的財産部」や「特許部」からの依頼を受けて、その企業における知的財産にかかわる企業価値の最大化を図ることに努めています。

一方、「知的財産部」や「特許部」といった組織が存在しない中小企業やベンチャー企業の場合、私のような弁理士に対して、管理や調査、知的財産戦略等も含めたすべての業務を依頼する形になる場合もあります。

もちろん、企業や案件によっては「知的財産部」や「特許部」の方々と協力し、一緒に対応する場合もあります。お互いに最大限の知識や経験を基に意見交換をし、良い形でゴールを迎えたときは、とても嬉しく感じます。

また私自身、弁理士の仕事は「企業を守り、飛躍させる」といった役割があり、やりがいのある魅力的な仕事だと思っています。実際にお客さまから、「権利化したことで、社内の大事な財産を守ることができた」「特許出願のタイミングなど、貴重なアドバイスが有難かった」などの声をいただくこともあり、それが日々仕事をする上でのパワーの源になっています。

今回はパート1として、弁理士という仕事や、知的財産の基本的な内容についてお話ししました。次回は、実際のビジネスにおいて「どんな場面で弁理士を活用するか?」といった内容を中心にお伝えします。どうぞお楽しみに!


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