沿革

LTR設立ストーリー

一士業の限界を感じて

2001年に開業したLTR代表者は、くらしや会社経営に関する様々な相談を寄せていただく中で、一士業の業務を通じて解決できることはほんの一握りであり、また法律の知識だけを知っていれば解決できないことの多さに打ちのめされました。
そして、相談を受けるものの、その期待に十分に応えられないといった士業としての不甲斐なさやジレンマが日に日に募っていきました。

同じ悩みを持つ仲間と出会って

悶々とした気持ちで仕事をする中、顔見知りの弁護士や税理士、社会保険労務士などとの懇親会の場で、自身の悩みを打ち明けると、皆共通の悩みを抱えていることを知りました。
意気投合の末、その日のうちに、士業の壁を超え、他士業同士が手を取り合ってお客様に対応できるようなワンストップ体制を作ろうという話になり、2001年、士業仲間数人で「LTRコンサルティングパートナーズ」を発足させました。

立ちふさがる壁

組織も発足し、”これできっとお客様の悩みごとがもっともっと解決できる!安心していただける!”と喜んでいたのもつかの間、乗り越えなければいけない壁が立ちふさがりました。
他士業同士が協働するためは、信頼関係が不可欠です。信頼を基礎に連携できないとよいパフォーマンスが発揮できません。
まずは勉強会や懇親会を通じて、お互いの人となりや考え方をしっかりと理解していくことになりました。その中で議論が白熱し時には言い合いのようになったり、意見が衝突したことで袂を分かつことになってしまった仲間も出てきてしまいました。
そして何より大変だったのは、士業の慣習でした。LTR代表者をはじめ仲間たちは、当時、20代後半〜30代前半であったため、経験豊富な先輩がたにワンストップ体制について相談し、アドバイスをいただくことがありましたが、返ってきたのは一様に「なんでそんな面倒なことするの?」という疑問の声でした。
今、考えてみれば、当時、士業はまだまだ古い慣習が残っており、士業同士の連携がほとんどなく、分断されていました。例えば、相続のご依頼があった場合は、法律分野の業務が完了した後は、ご自身で税理士を探して相続税の申告してくださいと伝えるだけでした。
結果、お客さんは、また一から税理士を探し、状況を伝え手続きを始める必要があり多大な労力や負担がかかっていました。
また、各士業も専門以外のことは自身の範疇ではないという意識が根底にあるため、顧客サービスを高めるといった気概が低く、ワンストップ体制の必要性を理解してもらうことに難しさがあったのです。

LTRの基盤の確立

そのような閉塞的な状況も、他士業との連携やワンストップサービスを本格的に始動させ、仕事を通じて仲間同士の信頼関係が深まることで打開することができました。
2007年には現在の11の士業が揃い、お客様に多岐にわたるサービスを提供できる体制が整い、お客様の満足度も飛躍的に向上させることができました。

士業を超えて地域との協創へ

LTRとして法人や個人に向けてサービスを提供するだけではなく、各メンバーが所属する各地域の青年会議所、経済同友会、商工会議所、法人会などの活動に参加し執行部として長年にわたって運営に携わり、士業問わず様々な業種とのネットワークを培ってきました。
また、2001年の設立当初より収益性と公益性のバランスを考慮しながら永続的な団体運営を行うことを目標としてまいりました。
2009年に一般社団法人化し、組織として地域の経営者団体やNPO、地域ケアプラザ、区役所など行政とともに協創する機会も増えました。
その結果、2019年8月時点で64回を数える戸塚法人会主催「きぎょう講習会」のように委託を受けて行う公益活動のほかにも、自らが主催する「LTR特別セミナー・交流会」(様々な分野の第一線で活躍されている講師を招聘した異業種同士の学び、懇親の場)を2009年から開催するなど、地域活性化に向けた幅広い取り組みにつなげることができました。
※セミナー・交流会は2017年に50回を迎え、セミナーなどの学びの他、異業種交流、リフレッシュの3つの事業から構成される「横浜える会」の活動に移行しています。

LTRの現在、そしてこれから

グローバル化、IT技術の発展、少子高齢化など昨今、社会は激変の時代に入り、お客様の士業への期待や果たすべき役割も変わってきました。
そのような時代において、士業だけでは社会やお客様のご期待に応える十分なサービスを届けられなくなっています。
新たな時代の期待にお応えするため、士業以外の他業種との連携・協働・協創が必要となってきました。
そこで、士業だけではなく信頼できる地域の業者の協力のもと、既存の概念にとらわれることなく活動を始めました。
例)
LTRオリジナル 社会関係資本を活かしたコミュニティづくり〜企業PR&コラボ推進プロジェクト
地域活性化に向けた取り組みとして、地域や企業間の橋渡し・調整役
情報が蔓延するなかで役立つ情報を士業目線でキュレーション(既存の情報を精選し、まとめ直し有益な情報発信)

先の見えにくい社会となり、試行錯誤の繰り返しですが、LTRは新しい時代の新たな士業への期待にお応えし続けていくために、変化を恐れず、これからも新たなチャレンジを続けていきます。
また、SNSが発達している時代だからこそ、地域での顔の見える関係性をこれまで以上に大切にしていきたいと考えています。

LTRの歩み

西暦 内容
2001年 「LTRコンサルティングパートナーズ」を発足させる。
(少人数の勉強会からスタート)
2007年 11の士業が揃い団体の礎ができる。
2009年 一般社団法人LTRコンサルティングパートナーズと成る。
2009年 「LTR特別セミナー・交流会」を開始する。
※様々な分野の第一線で活躍されている講師を招聘した異業種同士の学び、懇親の場。
(2017年に50回を迎え「横浜える会」に移行)
2014年 「中小企業経営革新等支援機関」(経済産業大臣)に認定される。
※「経営革新等支援機関」とは
中小企業が安心して経営相談等が受けられるために、専門知識や、実務経験が一定レベル以上の者に対し、国が公的な支援機関として認定するもの。
2016年 「LTRこらぼ会〜ビジネス実践塾〜」の活動を開始する。
※売上拡大、販路拡大など自社の収益アップを図り、ひいてはビジネスを通じた地域活性化を目指すことを目的とした異業種同士の会。
プロジェクトチームによる新サービスの創出ほか、業種を超えて経営上の悩みを解決するための議論を重ねている。
2017年 「横浜える会」の活動を開始する。
※セミナーなどの学び、異業種交流、リフレッシュの3つの事業から構成され、気の合う仲間とともにたのしく、ワクワクする未来を自らの手で創っていくことを目的としている会。
参加者の皆様の声を反映させた有意義な会になるようにLTRと参加者が一体となって企画立案から運営まで行っている。
2018年 「LTR起業カフェ」の活動を開始する。
※セカンドキャリアとして起業を目指すサラリーマンの方、会社を経営している方でM&Aに関心がある方を対象に起業や新規事業を立ち上げるためのノウハウを学べる場の提供。
日本には後継者不足で黒字でも廃業に追い込まれている中小企業が多数存在しているが、それらの企業が培ってきた技術やノウハウ、人脈など有形・無形資産をみすみす失くすことのないように、人から人へとつないでいけることを目指している。
2018年 「LTRみらい会議」の活動を開始する。
※LTRメンバーは、毎月、LTRの運営や当面の活動について話し合いを行う定例会を開いている。しかし、ふだんの定例会ではなかなか時間がとれず、将来を見据え今後の士業の在り方とLTRの活動目標やそれを実現するための方法、将来を見据えた新サービスの企画などをじっくり話し合えていない。
このような現状を打開するために、以下の目的でみらい会議を定期開催している。
【目的】
変わりゆく社会に対し、一歩先の未来を見据え、これまでの経験、人脈、知識等をフル活用して、新しい時代におけるLTR及び各士業事務所の可能性や役割、進むべき道を、既存の士業の枠にとらわれない柔軟な発想で模索し、それらを実践することで、新たなLTRの未来を拓いていくことを目的とする。
2020年 「横浜える会 Bizクラブ」の活動を開始する。
※バックグラウンドが異なる様々な人たちと美味しい食事を囲みながらざっくばらんにビジネスのあれこれを語り合う場。
える会はビジネス交流、学び、リフレッシュの3つを柱に活動をしているが、多くの参加者の皆さんから“自社や自分の業種を離れていろいろな人と気軽に仕事のことを話してみたい““異なる立場の人と交流をして幅広い情報がほしい、知見を広げたい”などのご意見やご要望を頂戴し、新たに「横浜える会 Bizクラブ」を設立することになった。

2020年 「LTR通信」を創刊する。
新型コロナの蔓延によりフェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションが制限されたことを契機に、顧問先・経営者と積み重ねてきた密なリレーションシップをより深めていくことを目的としている。
2020年 「一般社団法人オーケストライフ」を設立する。
法律以外の住まい・くらしのお悩みをワンストップで解決するために、防犯、リフォーム、不動産、清掃、害虫駆除など地域の業者たちと「住まい・くらしのサポートセンター」を2018年から運営してきたが一般社団法人への移行が認可された。
2022年 「お寺de こらぼ Lカフェ」の活動を開始する。
※横浜市内のお寺を会場に異業種間のビジネス交流の場。
僧侶や会社経営者、士業が企画メンバーとして参画しており、仕事を離れた非日常的な場で英気を養うことが出来るよう趣向を凝らした内容としている。

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