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LTR通信
2022年04月11日 [LTR通信]

【ハマ街ビト】認定特定非営利活動法人こまちぷらす  〜生活者の“生の声”を聴き、企業へつなぐ〜

横浜には、独自のサービスや技術の強みを生かした魅力的な企業、団体が数多く存在しています。ここでは、ビジネスや活動を通じて地域を盛り上げ、新たな挑戦に挑む“ヒト”に注目! 夢を実現するための取り組みや、その中で抱いた想いなどをお届けするインタビュー記事です。




店内に一歩足を踏み入れると、木のぬくもりにあふれた明るく開放感のある空間が広がります。そこはカフェでありながら、まるで誰かの家に招かれたような心地よさがありました。

「子育てをまちでプラスに。」を合言葉に、子育てが「まちの力」で豊かになる社会を目指して活動している「認定特定非営利活動法人こまちぷらす」。この「こまちカフェ」も、その取り組みの一つです。「日々の暮らしの中で困っていることに対し、できること(人)が組み合わさると、新しい“何か”が生まれます。地域の中で埋もれたニーズや、皆さんの声をカタチにしたい!」と話す代表の森 祐美子(もり・ゆみこ)さんに、「こまちぷらす」発足のきっかけや、さまざまな取り組みなどについてお聞きしました。

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「こまちぷらす」代表 森 祐美子さん



2012年に発足した「こまちぷらす」。きっかけとなったのは、森さんが子育てを通じて感じた、ある“想い”です。

「出産後は幸せな気持ちでいっぱいでしたが、周囲に知り合いがいない中での子育てで、社会からの隔絶感や孤独感も味わいました。そんな初めての感情に、何かを見つけようとインターネットで検索するも、何のキーワードを入れたら良いか分からない。イベントに参加しようと探しても、出てきたのは遠方のものばかり。そのときに、『いろんな人や情報と出会える居場所を作りたい』『家から出られないときにも欲しい情報を確実に見つけられるようにしたい』という想いが強くなりました」と森さん。

やがて地域活動に参加するようになると、いくつもの大きな出会いが訪れます。その中で、「悩んでいるのは自分だけじゃない」「一人で頑張らなくてもいい」などの気付きもあり、子育てが楽しくなっていったそうです。そこで森さんが考えたのは、これらの出会いを待つのではなく、仕組みとして作ること。その一つとして、2012年「こまちカフェ」が誕生! それぞれの想いや願いを共有し、一緒に出口を見つけるコミュニケーションの場となりました。

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素敵な空間を作る「こまちカフェ」の皆さん


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ママや赤ちゃんが寛げるカフェスペース


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カフェ奥には、あらゆる用途で使えるレンタルスペースが!


カフェとともに始めたのが、自身も欲しいと感じた必要な情報を得るためのツール作り。なんと、月300件もの情報をボランティアスタッフが入力し、データベース化が実現します。それこそが、「こまちぷらす」のホームページで日々更新されている「地域こそだてカレンダー」です。戸塚近郊の子育てイベント情報が掲載され、キーワード検索も可能。「適切な情報を届けたい」という森さんの想いがカタチとなり、「こまちぷらす」の大事な事業の柱となりました。



「カフェは、イノベーションの場。毎日いろいろな声が集まります!」と楽しそうに話す森さん。「こまちぷらす」発足から数年後、そんな生活者の“生の声”と、企業をつなぐ新たな展開が始まりました。2017年に開発された日本初(※)の「おむつ自動販売機」もその一つ。「ワークショップを開催したとき、ある子育て中のお父さんから『子どもと出かけている途中、急遽おむつが必要になった。少ない枚数だけ買える自販機があったらいいのに……』。という話が出たんです。たまたま当日、大手飲料メーカーと花王株式会社の方が参加していて『それならウチでできるかも』と、手を挙げてくれました」。
(※):JAMA(日本自動販売協会)

さらに、森さんはこう続けます。「声に出した人と形にできる人が同じ場所に居合わせるのは、奇跡のようなこと。でも、それだけでは実現できません。ハードルは山ほどあったけど、それを乗り越えようと挑んでくれる人たちがいた。会社ではなく、人が世の中を動かしていると実感しましたね」

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集まったさまざまな「声」を次世代に残していく


このほかにも「こまちぷらす」が集めた多くの声を、マーケティングや社内研修で活用されることも! 企業の“お困りごと”に対する課題解決や、新たなアイディアが生まれる源としての役割を担っています。

実はLTRも今後、一緒に取り組む研修会などを計画中。さっそく、LTRが毎月開催している「きぎょう講習会」(2022年5月17日)にて、「こまちぷらす」の大塚 朋子氏(マネージャー、社会福祉士)と、LTRメンバー山崎 香織氏(特定社会保険労務士)が<就労と家族のケアの両立>をテーマにお話しします。会場参加のほかYouTube配信もありますので、お楽しみに! (4月中旬以降、LTRのホームページでもご案内します)

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イベント情報や年次報告書など紙媒体の発行も!




現在も、チャレンジを続ける「こまちぷらす」。ついに2023年4月、長年の夢であった地域と医療、生活がミックスした一つの“場”が戸塚に誕生することになりました。

婦人科全般から小児科まで、地域に根差した医療を行なう「伊東医院」さん、子育て応援&参加型マンションをプロデュースする「ノビシロハウス」さん、そして「こまちカフェ」。医療と住まい、生活と居場所が一つに集い、多世代で子育てを支える素晴らしい環境が生まれます。

カフェについては、これから具体的なことを決めるそうですが、きっと訪れた皆さんが笑顔になり、ワクワクできる空間となるでしょう。

最後に森さんに今後の夢をお聞きすると、「アフリカのことわざに、『子どもひとりが育つには、ひとつの村が必要だ』というものがあります。皆で助け合い支え合う社会、それが当たり前になる環境を、これからも作り続けたいですね」と、素敵な笑顔で話してくれました。(取材・文/小林 真由美)

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▶【ハマ街ビト】番外編もお楽しみください。
【ハマ街ビト】番外編(前編)はこちらから

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